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 ジュデイス・バトラー「自分自身を説明すること」を借りて読んでいるのですが、面白い。というより、読みやすい。

 フーコーの、主体化=従属化というテーゼを理解しておくと、バトラーのこの書物の議論はそれと共同戦線を張っているので、分かりやすいと思います。いっけん、なにものかに従属することによって、主体となるというのは、逆説ですからね。その過程を、フーコーなら規律権力論で示すだろうし、バトラーなら”呼びかけと呼びかけられ”という図式で示すだろうし、さらにこのあたりの現代思想を優れてまとめた佐藤さんなら「権力の内面化」として説明する、それらを理解することが大事かと思われます。

 しかし、第二章でバトラーはレヴィナスをたくさん引き合いに出し、新たな”責任”、しかも”他人との関係においての”といった、誤解を引き受けるような?、方向へ記述を進める。僕も、まだ十分には分かっていない。

 レヴィナスを読んだことが無いので、彼はどちらかというと暗くて、こう受動性の中にある人間、てきな暗い考えなのかなーと思っていたので、バトラーのレヴィナス引用は驚きでした。
 第三章で、「責任=応答可能性」について長々と論じられるので、「自分自身を説明すること」の読書はこれからいよいよ佳境に入っていきそうです。

 
 さて、今後の勉強の方向性として、ちょっと思いついたのがあります。
というのは、どうせ僕はドウルーズを勉強するのだから、直球で入っていくというより、他の思想家を並行して勉強するのがいいかなと。

アルチュセールか、デカルト、あるいはカントはどうだろうか、と考え中。
 デカルト、カントは現代思想との絡みだからやり尽くされている感じがはんぱないけど、アルチュセールは僕に取っては新鮮。
「再生産のために」はむずかしそうだから、まず概説書で掴んでから、みたいな順序も立てれるし。

 今、アルチュセール論を2冊くらい借りています。

 デカルト、カントは、新しい読み方をできたらと思って、「方法序説」、それから「永遠平和のために」を買おうかなと検討中。


それから、フェミニズム研究は、まだ基礎理論のレヴェルです。 バトラーも入ってくるけど、タイムリーには上野千鶴子氏の「ナショナリズムとジェンダー」を借りています。

 フェミニズム/ジェンダー論は、国内ではいっぱい高いレヴェルの論文集が読めるようになっているし、様々な分野にも発展しているから、勉強のためにも非常に貴重な分野。

まあ、そんな感じか。
 アルチュセールやデカルトやジェンダー論で、新しい読み方が出来るようになったら、いいかな。

以上ー
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ドゥルーズ読むならベルグソンをお勧めします!
有沢 2013/07/24(Wed)23:15:11 編集
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