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1、 日本政治の見方

50年代以来、日本の政権は自民党が担ってきた。とすれば、戦後以来日本が抱えてきた問題は、自民の政治運営に基づくといっても過言ではない。

 例えば、自民党の経済政策は、基本的に競争を促進し、税を一定程度とりあげ、社会保障にまわすという図式になっている。ところどころ変わることもあるが、基本が今述べたことにあるのは間違いない。
 平たく言えば、自民はあまり経済的弱者を保護しようとしない。仕方ないというのが彼らの理論である。経済的弱者をおいておいても、国際的な競争力を高め、もって日本の力とすることに主眼が置かれている。

 しかし、そのような見方は、90年代ではバブル経済が終焉し、00年代には経済格差が明らかになった現代政治においては、説得性を持たない。 そういう意味では、自民は強い人向けの政党ということになる。

 私のツイッターでは、自民党の、性的マイノリティやいじめ問題への否定的態度、といった事案がよく流れ込んでくる。 近年、性的少数者問題や、児童のいじめ問題が70~80年代には隠蔽されていたということが告発されるようになってきているが、これも基本的に自民党の運営に基づくものといってよい。

 ここまでが自民の記述だが、したがって、反対勢力としての他党は、まずこれに対するアンチテーゼとして意味があったのである。
 それは、従来の政治構造から脱却し、問題解決を目指すということに他ならない。

今、この選挙のタイミングで、自民が政権をとるということになると、それはゆれ戻しに他ならない。
それから私が強調しておきたいのは、自民党から幾つか離反して新たに立ち上がった党も、基本的にはさきほど述べたラインをはなれていないのではないかと疑いにかかるのが大切だということである。

 今は民主党からの離反が大きいが、民主からの離反は、自民/アンチテーゼとしての民主/アンチテーゼからのゆれ戻し、いずれにも組していないので、どこに位置づけるかが非常に難しい。

 民主は、長らくの自民党の政治運営への批判として始まったが、この3年ではそれを果たせなかった、という見方が正しいであろう。
 とすれば、何をすればより正しくなるかは、個々の政策によって違うのであって、それはかなり考え方が割れる。政党がたくさん勃発するのもうなずける。

 私の希望では、いぜんとして、まだ成されていない、自民へのアンチテーゼをコンティニューしてくれる、というのがポイントである。 その点を見ると、自民は今回の総選挙においては、まだ自らの基本路線は脱していないし、民主もこれまでの3年間を十分に反省しているかといったら微妙である。
 そういう意味では、いずれにせよ自民党以外のどこかが政権をとったとしても、連立して広く政策関与していくことになるのではないかと思われる。
 その点、そもそも議員数を大胆に減らそうとする維新の会は、もってのほかである。

 以上、自民/自民へのアンチテーゼ、第三極 を図式で示し、最後に私の希望と政治予想を立ててみた。
(終)
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