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視覚体験1
瞳を閉じると黒色のせかいの真ん中に色とりどりの昆虫たちがあらはれてずいぶん艶めかしい色つやをしてどんどん視覚を構成していく。まるでしんせんなアスパラガスのような体躯をしたキリギリスが次には赤色のテントウムシがノコギリクワガタがハンミョウがムラサキアゲハが。この色つやはまるでレプリカの寿司のようだな。あまりに艶めかしくてその色つやがワタシの目前まで張って圧迫してくるかのようだ。ドクンドクン。とにかく次から次へと視覚は構成される。その前に、テキストとして文字が聴覚にひびきわたるのだ、つぎはテントウムシかつぎはノコギリクワガタかというふうに。テキストが横並びになるワタシは聴診器。テキストを左から右へよみこんでいくだけの。テキストを読みこんだら画像が処理されるわけ、艶めかしい昆虫たちの、これは今気付いたんだが色が爆発しているんじゃないのかい色とりどりの虫たちはさ。虫はよく分からないよ君がテキストを打ったから虫が出てきたんだそれだけのことさ。瞳を閉じる、テキストが流れる、虫があらはれる目前に色つやが迫る。ワタシこういう世界好き。確実にヴぁあちゃる。
説明:視覚に強烈な印象が与えられ、各感官の機能が比較的弱まった状態にあると、ひとつひとつの動作の諸連結がスローモーションになり、まるで一つの感官で処理されていくかのように錯覚をおぼえる。テキストは視覚に残った残像から読み取った素直な印象。そのテキスト情報が聴覚に伝わり、それが新たな視覚イメージを作る。おそろしいほどの立体感は、視覚イメージに空間性と生々しさ(リアルさ)を与えているものと思われるが、その感官は何か?(シックス・センス?) こういった視覚イメージの構成が次々と現れるので、身体は受動的な機械のような感じを受ける。
昆虫は実例。なぜ昆虫なのかは分からず。強烈な印象とは人工の光である。
misty
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